非正規の日記 2020年12月1日

ある非正規労働者の日記 ある非正規労働者の日記

 

 

非正規で働く男の思いを綴る。きわめて主観的な記述です。こういうことを書く人間は、使う側の人間からすると不愉快でしょう。しかし、あえて書いておきます。

 

大きい会社なので良い職場ではないか、と思って入ったのが間違いだった。

労基法を無視するようなことはないが、法律の範囲内で、やれることは最大限にして人をこき使っているようだ。

 

特に私の上司は、ワンマン会社の社長のような男で、会社の建前を超えてブラック中小企業の社長のような要求を平気でしてくる。

 

彼は狡猾な男だ。自分の逃げ道を用意しながら、うまく法律すれすれの要求をしてくる。残念ながら、労働組合がないので、交渉は不可能だ。何を言われてもそのままきくしかない。

 

すべては彼自身の「成績」・「評価」のためだ。

非正規の部下を、「これだけうまく使いこなしていますよ」ということを上に対して示したいということが見え見えである。

 

もともとまじめに働いている人間に対して、本来ならば特段言うべきことはないはずだ。しかし、そのままでは自分の業績にはならない。そこで、何か問題を作っては、あれをしろ、これをしろと仕事を増やしていく。

 

仕事をしている方からすると、あまり意味のない仕事だ。そんなことよりも、もっと他にこういうことをすればいいのにと思うことが多い。しかし、黙ってやるしかない。

 

私も、かつては意見を言ったこともある。しかし、そうすると、目つきが変わり激しく叱責された。

こいつはまともな人間ではないと思い知った。

しかし、企業の中では、自分の身を守るためには、自分の人間性を保持することよりも、他人を犠牲にしてでもかまわないと思っているような輩が多いのだろう。

こんな輩に意見を言っても無駄だと悟った。

 

おそらく、世の中には、こうした愚劣な人間のもとで労働を強いられている人は多いのだろうと思う。これでは、19世紀の労働者とあまりかわらない。しかし、これが現実なのかと思い知る。

 

このようなことは、非正規だけではなく、正規労働者でもあるのだろうとは思う。私が昔、正社員で勤めていた会社でも、同僚が有給休暇を取るというと、それは絶対に無理だと言い張った管理職がいた。明らかに労基法違反だが、かつては、それがまかり通っていた。

 

そういう時代から生きてきたであろう今の上司も、まあ、かつての上司に近い人種なのだ。しかし、さすがにコンプライアンスについて上からうるさく言われているのだろう。法の逸脱は避けてはいるようだ。

 

とはいえ、法の範囲?でやりたい放題だ。あることがらが業務に属するとなれば、それを部下に要求できる。自分の業績のために、どうでもよいとしか見えない仕事をや無理難題としか思えない仕事を次々と強制してくる。意見を言うことは、絶対に許されない。

 

こういう上司がいるのは、正社員でも同じだろう。ただ、非正規雇用の人間は、ヒラ社員であまり能力の高くない社員も、「上司」として仕事の指示を出してくるのだ。そして、気に入らないことがあれば叱責してくる。

 

言うまでもなく、非正規は正社員に比べると、はるかに給料が安い。身分保障もない。そんな立場の人間が、正社員と同じモチベーションで仕事ができるはずもない。安いコストで働いているという点だけでも、会社に多大な貢献をしていることを、少しはありがたいと思え、と言いたくなる。

 

こんなことを、日々感じながら、働いている。また、時々、こんなことを書くつもりだ。個人的なストレス解消のためだ。

 

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